テレビの電気代はどれくらい?1時間・月平均金額と節約術を紹介

テレビは、エアコン・冷蔵庫・照明などと同様に、電気代が高くなりやすい家電の一つです。特にテレビを毎日視聴する方の場合、「電気代が高くなるのではないか?」と心配になることもあるでしょう。

電気代が気になる方は、一般的なテレビの電気代の目安や計算方法を理解した上で、節約を意識することが重要です。

本記事では、テレビの電気代の目安について、使用時間別やテレビの種類ごとに解説します。また、テレビの電気代を抑えるポイントについてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

テレビの電気代はどれくらい?

テレビの電気代は、使用時間やテレビの種類によって異なるため、家庭での使用状況に応じて適切に計算し、節約に活かす必要があります。

テレビの電気代を計算する際は、以下のように考えると分かりやすいでしょう。

1時間あたりの電気代=消費電力(W)÷1,000×電力量料金単価(円/kWh)

 

ここでは、1時間、1ヶ月、1年の期間別の電気代を、上記の計算式に当てはめて確認していきます。なお、電力量料金の単価は、全国家庭電気製品公正取引協議会が目安としている「31円/kWh(税込)」で算出しています。

1時間あたりのテレビの電気代

テレビの消費電力は、機種や大きさによって異なります。

テレビの機種ごとの消費電力と1時間あたりの電気代の目安について、下表にまとめました。

テレビの機種 消費電力(目安) 1時間あたり(目安)
4K液晶テレビ(65V型) 193W 6.0円
4K液晶テレビ(50V型) 155W 4.8円
液晶テレビ(32V型) 65W 2.0円
4K有機ELテレビ(55V型) 479W 14.8円
プラズマテレビ(42V型) 350W 10.9円

(※電力量料金単価31円/kWhで算出)

例えば、4K液晶テレビ(65V型)は193Wの消費電力で、1時間あたり約6円の電気代がかかりますが、液晶テレビ(32V型)では消費電力が65Wと低いため、1時間あたりの電気代は約2円にとどまります。

テレビの機種によって消費電力が異なるため、使用しているテレビに合わせて電気代を計算してみると良いでしょう。計算にあたり、電力量料金単価は電力会社ごとに異なるため、契約している電力会社の料金プランに基づいて計算することもポイントです。

1ヶ月のテレビの平均電気代

総務省の調査によると、一般家庭におけるテレビの視聴時間は、平日が約168分(2.8時間)、休日は約225分(3.75時間)となっています。このデータをもとに、消費電力が200W(=0.2kW)のテレビを使用した場合の1ヶ月あたりの電気代を計算すると、以下のようになります。
平均的な視聴時間の家庭の例

  • 平日:(0.2kW×31円)×2.8時間×22日=381.92円
  • 休日:(0.2kW×31円)×3.75時間×8日=186円

平日と休日を合算すると、テレビ視聴における1ヶ月あたりの電気代は約568円です。

さらに、テレビで動画配信サービスを視聴するなど、視聴時間が長い家庭の場合も計算してみましょう。例えば、平日5時間、休日10時間の視聴の場合、1ヶ月あたりの電気代は以下のように計算できます。
視聴時間が長い家庭の例

  • 平日:(0.2kW×31円)×5時間×22日=682円
  • 休日:(0.2kW×31円)×10時間×8日=496円

テレビの視聴時間が長い家庭の場合、1ヶ月間でテレビの電気代は約1,178円となります。

前述の機種ごとの電気代目安をもとに、1ヶ月あたりの電気代の目安を下表にまとめました。

テレビの機種 消費電力
(目安)
月間の電気代(目安)

平均的な視聴時間の家庭

視聴時間が長い家庭
4K液晶テレビ(65V型) 193W 548円 1,137円
4K液晶テレビ(50V型) 155W 440円 913円
液晶テレビ(32V型) 65W 185円 383円
4K有機ELテレビ(55V型) 479W 1,360円 2,821円
プラズマテレビ(42V型) 350W 994円 2,062円

(※電力量料金単価31円/kWhで算出)

上記のように、テレビ視聴にかかる電気代は時間だけでなく機種によっても大きく異なることが分かります。

1年間のテレビの平均電気代

総務省が発表している一般的なテレビの視聴時間をもとに年間に換算すると、以下のようになります。
平均的な視聴時間の家庭の例

  • 平日:(0.2kW×31円)×2.8時間×246日=4,270.56円
  • 休日:(0.2kW×31円)×3.75時間×119日=2,766.75円

平日と休日を合算すると、1年間のテレビ代(消費電力200Wの場合)は約7,000円程度と考えられます。

また、動画配信サービスなどテレビの電源を入れていることが多い場合の電気代は、次のように計算できます。
視聴時間が長い家庭の例

  • 平日:(0.2kW×31円)×5時間×246日=7,626円
  • 休日:(0.2kW×31円)×10時間×119日=7,378円

テレビの視聴時間が長い家庭の場合、年間の電気代は15,000円ほどです。

テレビの機種ごとの消費電力と1年間の電気代の目安は、以下の通りです。

テレビの機種

消費電力
(目安)

年間の電気代(目安)

平均的な視聴時間の家庭

視聴時間が長い家庭

4K液晶テレビ(65V型) 193W 6,791円 14,479円
4K液晶テレビ(50V型) 155W 5,454円 11,628円
液晶テレビ(32V型) 65W 2,287円 4,876円
4K有機ELテレビ(55V型) 479W 16,854円 35,935円
プラズマテレビ(42V型) 350W 12,315円 26,257円

(※電力量料金単価31円/kWhで算出)

テレビの種類ごとの電気代比較

テレビの種類によって消費電力は異なるため、どのタイプのテレビを使用しているかが電気代に大きく影響します。

以下では、55型のテレビを例に、電気代を比較しました。

  機種名 消費電力 電気代目安
液晶テレビ 4T-C55EL1 165W 1時間あたり 5.1円
1ヶ月あたり 468.5円
1年間あたり 5,806円
4K有機EL K-55XR80 351W 1時間あたり 10.9円
1ヶ月あたり 996.7円
1年間あたり 12,350円
プラズマテレビ W55-P5500U 520W 1時間あたり 16.1円
1ヶ月あたり 1,477円
1年間あたり 18,297円

出典:仕様 / 寸法 | AQUOS 4K EL1ライン | テレビ:シャープBRAVIA 8(XR80シリーズ) 主な仕様 | テレビ ブラビア | ソニーWooo World : 生産終了品 : Wooo5500 : プラズマテレビ55V型アンダースピーカーHW5500セット
(※電力量料金単価31円/kWhで算出、平日2.8時間、休日3.75時間とした場合)

液晶テレビは比較的消費電力が小さく、1時間あたりの電気代がもっとも安くなります。一方、4K有機ELテレビやプラズマテレビは消費電力が大きく、電気代も高くなりやすいです。特に、プラズマテレビは消費電力が520Wと大きく、1年間の電気代がもっとも高くなります。

テレビを頻繁に視聴する方は、テレビの種類が電気代に大きく影響する点を理解しておくことが重要です。新しくテレビを購入する際には、鮮やかで綺麗なテレビにするのか、電気代の低い省エネタイプにするのか、種類による消費電力の違いも比較してから購入することをおすすめします。

テレビの大きさごとの電気代比較

テレビの消費電力は、画面サイズによっても異なります。

液晶テレビの画面サイズにおける電気代の違いは、以下の通りです。

型番 液晶のサイズ 年間消費電力量 年間の電気代(目安)
43V6B 4K・43V型 85kWh 2,300円
50V6B 4K・50V型 100kWh 2,700円
55V6B 4K・55V型 105kWh 2,840円
65V6B 4K・65V型 130kWh 3,510円
75V6B 4K・75V型 160kWh 4,320円

出典:省エネ型製品情報サイト
(※電力量料金単価31円/kWhで算出、平日2.8時間、休日3.75時間とした場合)

上表の通り、液晶サイズが大きくなるほど消費電力は多くなり、年間の電気代が高くなっていることがわかります。例えば、43V型の液晶テレビでは年間の電気代が約2,300円であるのに対し、75V型になると約4,320円と2倍近くに増加しています。

ただし、サイズが小さくても、製品そのものの消費電力が大きい機種の場合は電気代が上がってしまうため、テレビを選ぶ際は「サイズ」だけでなく、「年間消費電力量(kWh)」や「省エネ性能」も確認することで、家計への影響を最小限に抑えやすくなります。

テレビの画質による電気代比較

テレビは画質の違いによっても消費電力に違いがあり、電気代にも影響します。画質を表す指標のひとつが「画素数」で、2Kは約200万画素、4Kは約800万画素、8Kは約3,300万画素と、画素数が増えるほど映像がより鮮明に表示されます。

下表のデータは、同じ60V型の液晶テレビにおける4Kと8Kの年間電気代の目安を示したものです。

型番 液晶のサイズ 年間消費電力量 年間の電気代(目安)
4T-C60EN1(4K) 60V型 197kWh 6,107円
8T-C60DW1(8K) 60V型 419kWh 12,989円

出典:液晶テレビ / 有機ELテレビ AQUOS :シャープ
(※電力量料金単価31円/kWhで算出)

8Kは4Kと比べて約2倍の電力を消費し、電気代も高くなる傾向があります。画質が良くなるほど高精細な映像が楽しめる一方で、電気代の負担は大きくなります。

テレビを購入する際は、画質や映像の美しさだけでなく、サイズ・画素数・本体価格・電気代など複数の要素を総合的に比較検討することが、電気代を抑えるためのポイントです。

テレビの電気代が高いと感じたら?節約ポイント6選

テレビの電気代は、使い方によっても変化します。ここでは、テレビの使い方に関する6つの節約ポイントをご紹介します。

  • テレビはこまめに消す
  • 画面の明るさを調整する
  • 省エネモードを利用する
  • 待機電力に注意する
  • 10年以上前のテレビは買い替える
  • 電力会社を見直す

テレビはこまめに消す

テレビを買い替える予定がない場合、もっとも身近で効果的な節電方法は「視聴時間を減らすこと」です。見ていない時間帯に電源を切るだけでも、年間の電気代を抑えられます。

例えば、料理中や掃除中、昼寝をしている間など、テレビを見ていない時間は電源を切っておくことが節電の上で重要です。また、すぐに電源操作ができるように、テレビのリモコンを手元に置いたり、スマートフォンと連携させたりすることで、こまめな電源のオン・オフを習慣化しやすくなります。

画面の明るさを調整する

テレビの画面が明るすぎると、その分消費電力も増加します。部屋の明るさに合わせて、画面の明るさを調整することで、電気代を抑えることが可能です。

実際に、資源エネルギー庁が発表した「省エネ性能カタログ2023年版」では、32V型テレビの輝度を「最大」から「中間」に変更するだけで、年間約730円の節約になるとのデータもあります。

また、画面が暗く感じる際には、液晶画面を拭くこともおすすめです。液晶にほこりや指紋が付き汚れていると、画面がくすんで見えることがあります。定期的な画面の拭き掃除を心がけながら、明るさを適切に保つことが節電につながります。

省エネモードを利用する

最新のテレビには、標準でさまざまな省エネ機能が搭載されており、活用することで節電効果が期待できます。代表的なものとして、以下の機能が挙げられます。

  • 明るさセンサー
  • 無操作電源オフ機能
  • オフタイマー

明るさセンサーは、部屋の明るさに応じて自動的に画面の明るさを調節する機能であり、無駄な電力消費を抑えられます。また、無操作電源オフ機能は、一定時間操作しないと自動で電源がオフになる仕組みで、テレビのつけっぱなしを防ぐのに役立ちます。

オフタイマーを活用することで、就寝時間などに合わせて自動的にテレビの電源が切れるよう設定でき、無駄な電気を使わずに済みます。これらの機能は、メーカーやテレビの機種によって異なりますが、節電のためにも積極的に活用しましょう。

待機電力に注意する

外出や旅行などでテレビを使用しない日が続く場合、テレビの電源を切るだけでなく、コンセントからプラグを抜いておくことが大切です。テレビの電源をリモコンでオフにしていても、コンセントがつながっている限り、待機電力は消費され続けています。

待機電力は思いのほか電気代がかかり、資源エネルギー庁のデータによると、家庭で消費される電力のうち待機電力が占める割合は、夏季で約4.5%、冬季で約5.5%とされています。こまめにコンセントを抜くことで、少しずつではありますが確実に電気代の削減につながります。長期間使用しない場合や、待機電力が気になる方は、ぜひ実践してみましょう。

10年以上前のテレビは買い替える

省エネ性能は年々進化しており、10年以上前のテレビと現在のテレビでは、消費電力に大きな違いがあります。

例えば、2010年製と2023年製のモデルの省エネ性能を比較すると、以下のような違いがあります。

液晶テレビの画面サイズ 2010年 2024年
消費電力 電気代 消費電力 電気代
32V型 66kWh 2,046円 49kWh 1,519円
42V型 130kWh 4,030円 100kWh 3,100円
55V型 365kWh 11,315円 119kWh 3,689円
65V型 588kWh 18,228円 197kWh 6,107円

(※電力量料金単価31円/kWhで算出)

仮に、同じ55V型の液晶テレビであっても、2010年製のモデルは年間365kWh(約11,315円)に対し、2024年製のモデルは119kWh(約3,689円)と、およそ3分の1の電気代で済む計算になります。つまり、新しいモデルの方が3倍以上の省エネ効果があるといえます。

このように、古いテレビを使い続けていると、同じ視聴時間でも電気代が高くついてしまうケースが少なくありません。電気代を少しでも抑えたい方は、古いテレビのまま我慢せず、最新の省エネモデルに買い替えることをおすすめします。長期的に見れば、購入費用分も電気代の節約で回収できる可能性があります。

電力会社を見直す

電気代を節約する方法として、電力会社を見直すことも有効です。電気料金は、契約しているプランや会社によって料金の構成や単価が異なります。現在より安価に利用できる電力会社に切り替えることで、無理なく節約することが可能です。

電気代の負担を軽減させたいなら、「idemitsuでんき」がおすすめです。idemitsuでんきは、各地域の電力会社と比較して、121kWh以上の電力量料金(電気使用量に対する単価)が低く設定されており、電気使用量に応じておトクになります。

テレビを長時間視聴する家庭や、他の家電の使用量も多いという方は、一度現在の電気料金とidemitsuでんきのプランを比較してみると良いでしょう。

電気使用量に応じておトクなSプラン

テレビの電気代もおトクにするならidemitsuでんき

テレビの電気代は、使用する時間や機種によって異なり、使い方によっては年間1万円以上の電気代がかかることもあります。

また、テレビのサイズや画質、その他の性能によっても電気代は変化するため、購入時にはこれらの要素を総合的に比較することが重要です。また、すぐにテレビを買い替える予定がない方でも、電気代が気になる場合は本記事でご紹介した節電方法をぜひ試してみてください。

特に、こまめな節電を習慣的に続けるのが難しいと感じる方には、電力会社の見直しを検討してみることがおすすめです。

idemitsuでんきでは、電気使用量に応じて地域の電力会社よりおトクな単価が設定されており、電気をよく使う家庭ほど節約効果を実感しやすくなっています。さらに、ポイント還元や車の燃料費がおトクになる特典など、ライフスタイルを充実させるサービスもご用意しています。

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