深夜電力とは?利用できる時間帯や料金が割安になる理由を解説

深夜電力は、エコキュートや電気温水器といった蓄熱式機器を使用する家庭に限定して適用される料金プランです。夜間の時間帯に電気を安く使えるため、オール電化住宅などでは大きなメリットが期待できます。

ただし、深夜電力の新規契約受付が停止されている地域も多いため、現状を正しく把握したうえで、具体的な節約方法を知っておく必要があります。

この記事では、深夜電力の概要や現在契約できる深夜電力プラン、深夜電力プランの提供が減少している理由、深夜電力プランを契約せずに電気代を節約する方法について詳しく解説します。

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深夜電力とは?

深夜電力とは、夜間の時間帯に限り、電気を通常より安価に使えるプランのことです。各電力会社が定めるもので、時間帯は主に午後11時〜翌日午前7時に設定されることが多くなっています。

まずは、深夜電力の利用条件や仕組み、種類について詳しく見ていきましょう。

深夜電力の利用条件

深夜電力は、家全体の電気代を安くするものではなく、夜間に温水や熱を貯める専用機器に対して適用されるプランです。そのため、深夜電力を契約できるのは、以下の4つのいずれかの機器を利用する場合に限定されます

  • エコキュート
  • 電気温水器
  • 蓄熱暖房器
  • 蓄熱床暖房

これらの機器に、深夜帯のみ電気を届ける専用メーターがついた別回線を設置する形式が一般的です。供給設備が設置されていない場合、深夜電力を契約できないこともあるため注意が必要です。

オール電化住宅でエコキュートなどを多く使用する家庭であれば、深夜電力にすることで節約につながることがあります。

なお、利用時間や用途には制限が設けられており、基本的には通常の「従量電灯プラン」などとあわせて、電力会社と2口の契約を結ぶ必要がある点も理解しておきましょう。

深夜電力の仕組み

深夜電力が割安に設定されている理由は、日中と夜間の電力需要の差を調整して提供されているためです。電気は大量に蓄えることが難しいことから、電力会社は使用量が最も多い「ピーク時」を基準に発電設備を稼働させるのが基本です。

過去の最大電力発生日における1日の電気の使われ方の推移を見てみると、電気使用量は日中15時頃にピークを迎え、深夜2〜5時頃に最小になることが分かります。電力会社はいつも安定した電力供給ができるようにピーク時を見据えて発電設備を備えているため、夜間は電力に余剰が生じてしまいます。

深夜電力は、このように余剰となった夜間電力を割安で提供することで、日中の電力需要を分散させ、1日を通して安定した電力供給を実現するために生まれた仕組みです。

深夜電力の種類

深夜電力は契約容量や利用目的に応じて、いくつかの種類に分けられます。

 

種類

概要

料金制の特徴

深夜電力A

小型電気温水器(0.5kW以下)などの、少量の電力を使う家庭向け

契約単位の定額制

または基本料金+電力量料金

深夜電力B

エコキュートや蓄熱暖房(1kW以上)などを使う一般的な家庭向け

基本料金+電力量料金

深夜電力C

深夜電力Bをベースに、利用時間を短縮または延長したプラン

基本料金+電力量料金

※エリアにより、深夜電力のプラン内容や名称が異なります

例えば、以下のような使い分けが可能です。

  • Aプラン:キッチンや洗面所など、局所的で少量の電力を使用する場合
  • Bプラン:給湯や暖房など、本格的に電力を利用する場合
  • Cプラン:利用時間を調整しながら深夜電力を効率的に活用したい場合

プランの料金制は、基本的に「基本料金+電力量料金」ですが、Aプランは契約単位の定額制も多いため、事前に料金体系をチェックしておくと良いでしょう。

深夜電力と時間帯別プランの違い

夜間の電気料金が安価なプランとして、時間帯別プランを選択することもできます。時間帯別プランは、時間帯別に料金単価が異なり、電気の用途に制限がないことが特徴です。

つまり、時間帯別プランは1契約内で昼夜の料金単価が変動する仕組みであり、オール電化住宅を契約条件に設定していないケースもあるため、ライフスタイルに合わせて柔軟に活用しやすいのが魅力となっています。
夜間の電気料金が安価な一方、それ以外の電気料金が割高に設定されていることが多いため、夜間以外の消費電力量も考慮して選択するといいでしょう。

 

 

深夜電力

夜間電力

用途

エコキュートなどの蓄熱機器に限定

家電全般(照明、テレビなど)に適用

契約

2口契約
(通常の電気契約も必要)

1口契約
(1つの契約内で時間帯ごとに単価が変動)

深夜電力は現在契約できる?

現在、深夜電力プランの新規受付はほとんどの電力会社で終了しています。

以下は、現在は新規契約できないものの、地域の電力会社が既存契約者向けに提供している主な深夜電力プランの一覧です。

 

  • 北海道電力…深夜電力A/深夜電力B/深夜電力C/深夜電力D
  • 東北電力…深夜電力A/深夜電力B/深夜電力C
  • 東京電力…深夜電力A/深夜電力B
  • 中部電力…低圧深夜電力/わくわくホット(沸増型電気温水器契約)/第2深夜電力
  • 北陸電力…深夜電力A/深夜電力B/深夜電力C/深夜電力D
  • 関西電力…深夜電力A/深夜電力B/第2深夜電力
  • 中国電力…深夜電力A/深夜電力B/第2深夜電力
  • 四国電力…深夜電力A/深夜電力B/第2深夜電力
  • 九州電力…深夜電力A/深夜電力B/第2深夜電力
  • 沖縄電力…深夜電力A/深夜電力B

 

深夜電力が新規受付停止された理由

以前は多くの電力会社で提供されていた深夜電力ですが、なぜ現在では新規契約ができない、もしくは難しくなっているのでしょうか。

ここでは、深夜電力プランが減少している背景を、以下の3つの視点から詳しく解説します。

  • 昼夜の電力需要の差が縮まったため
  • 太陽光発電などにより昼間の電力供給量が増加したため
  • 電気料金プランが多様化したため

昼夜の電力需要の差が縮まったため

従来は昼間と夜間の電力需要の差が大きかったため、発電所の稼働効率を維持する目的から、余剰となる電力を割安に提供して消費を促す「負荷平準化」の施策として、深夜電力が導入されていました。

しかし、電気給湯器の普及やライフスタイルの多様化等に伴い夜間の電力需要が増加したことに加え、太陽光発電で昼間の電力で賄うケースが増えた結果、2000年頃をピークに昼夜の電力需要の差は次第に縮小しています。これらの状況を背景に、深夜電力による負荷平準化の必要性が低下したことが、深夜電力が廃止に至った要因の一つといえるでしょう。

太陽光発電により昼間の電力供給量が増加したため

太陽光発電には、自ら電力を使用するケースに加え、メガソーラー等が発電所として電力を供給するケースもあります。2012年に開始した固定価格買取制度により太陽光発電所からの日中の電力供給が増加し、今後も再生可能エネルギーを拡大するため、増加することが見込まれています。こうした供給構造の変化により、夜間電力だけを特別に割安にする必要性が薄れてきているのです。

電気料金プランが多様化したため

電力自由化に伴って電気料金プランが多様化し、多くの新電力が独自の電気料金プランを展開するようになったことも、深夜電力プランの必要性が低下した一因です。

従来の深夜電力は、「特定の機器(温水器など)」に限定される契約が一般的でした。しかし現在は、家全体の電気使用量に対して夜間単価を安くするプランなどが主流となっています。

また、スマートメーターの普及により、時間帯ごとの計測が容易になったことも、柔軟なプランへの移行を後押ししています。使いやすいおトクな夜間電力プランや時間帯別に料金単価が変わるプランが登場し、利用条件の厳しい旧来の深夜電力のニーズが減少しているのが現状です。

深夜電力プランを契約せずに電気代を節約する方法

深夜電力プランの新規契約が難しくなっている現在、他の方法で電気代を節約することが不可欠です。主な節約の手法として、以下のアプローチが挙げられます。

  • 家電を効率的に使う
  • 省エネ性能の高い家電に買い替える
  • 電力会社や電気料金プランを見直す

ここでは、上記の方法をそれぞれ詳しく解説します。

家電を効率的に使う

日々の電気代を節約するためには、家電の使い方を見直すことがポイントです。具体的には、以下のような使い方を取り入れてみることをおすすめします。

〈エアコン〉

  • 自動調整機能を活用する
  • フィルターや室外機をこまめに掃除する
  • サーキュレーターなどで空気を循環させる

〈冷蔵庫〉

  • 熱い物は冷まして入れる
  • 中に物を詰め込みすぎない
  • 壁から適切な間隔を開けて設置する

〈テレビ〉

  • 主電源を切り待機電力を減らす
  • 画面の明るさを調節する
  • 省エネモードを活用する

〈照明〉

  • 定期的に掃除し、本来の明るさを維持する
  • 省エネなLED電球へ交換する
  • 時間帯や用途に応じて調光機能を活用する

電気代を節約する方法とは?簡単節約術や契約プラン見直しまで

省エネ性能の高い家電に買い替える

最近の家電は、古いモデルと比べて省エネ性能が向上した製品が多くなっています。最新家電への買い替えも電気代節約の有力な選択肢の一つです。

資源エネルギー庁のデータによると、10年前と比較し、電気使用量はエアコンで約15%、冷蔵庫で約28〜35%もの削減が可能とされています。買い替えの際は「統一省エネラベル」を確認し、星の数が多い製品や「省エネ基準達成率」が高い製品を選ぶのが節約のポイントです。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁 統一省エネラベル

初期費用はかかるものの、年間の電気代が安くなるため、長く使うことでトータルコストの節約につながります。家電の寿命を感じたら、省エネ性能の高い製品への買い替えを検討してみるといいでしょう。

電力会社や電気料金プランを見直す

電気代を節約する方法として、現在契約しているプランや会社を見直し、おトクなプランに切り替えるのも一つの方法です。

深夜電力は減少傾向にある一方で、「基本料金が無料のプラン」やガス・インターネット回線とあわせて契約することで割安になる「セット割引」など、多彩なプランが用意されています。ライフスタイルに合わせて、最適な供給元を選ぶことが重要です。

idemitsuでんきでは、地域の電力会社と比較して、電気使用量に応じておトクになるプランやオール電化住宅向けにおトクになるプランをご用意しています。「オール電化プラン」の場合、エコキュートなどを使用する深夜の電気料金が、地域の電力会社と同様に割安なうえに、地域の電力会社より基本料金を抑えられるのが特徴です。

電力会社の見直しを検討している方は、まずは無料の料金シミュレーションを活用し、どのくらい安くなるかをチェックしてみてください。

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まとめ

深夜電力は従来夜間の割安なプランとして提供されていましたが、現在は新規受付を停止している電力会社がほとんどであり、加入条件も限定的です。

一方で、電力需要の変化や太陽光発電の普及、電気料金プランの多様化といった背景により、現在は深夜電力以外にも、ライフスタイルに合わせた多様なプランが登場しています。

電気代を節約するためには、家電の省エネ活用や自家発電の検討に加え、自身の生活に最適な電力会社やプランを慎重に見極めることが大切です。

idemitsuでんきでは、地域の電力会社と比較して、電気の使用量に応じておトクになるプランに加え、夜間の電気料金が割安に設定された「オール電化プラン」も用意しています。エコキュートなどの蓄熱機器をお使いの方や、家事の時間を夜間にまとめている方であれば、夜間の割安な電気料金のメリットを最大限に活かせるでしょう。解約違約金などもなく、切り替え手続きも簡単に行えます。

まずは料金シミュレーションで、現在のご契約とどれくらい差が出るか確認してみてはいかがでしょうか。

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