節電のメリットは?ご家庭・環境への影響や注意点も紹介

電気代の上昇が続く中で、節電への関心が高まっている方も多いのではないでしょうか。節電は電気代の削減にとどまらず、環境面や健康面でもさまざまなメリットをもたらします。

一方で、過度な節電は生活の快適さを損なうおそれもあるため、無理のない範囲で取り組むことが大切です。

本記事では、節電によるメリットについて、経済面・環境面・健康面の3つの観点から解説します。また、注意点についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【経済面】節電のメリット

節電によるもっとも身近なメリットは、家計がおトクになることでしょう。特に、以下の2点は節電の経済的なメリットです。

  • 電気代の削減になる
  • 節電ポイントが貯まる場合がある

ここでは、上記のメリットについて見ていきましょう。

電気代の削減になる

画像出典:家電製品別の電力消費割合を知ろう!|資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」

日常生活に欠かせない家電製品は、実は多くの電力を消費しています。特にエアコンや冷蔵庫といった大型家電は、電気代がかかりやすいです。しかし、家電ごとに適切な節電方法を実践することで、年間を通じて電気代の大幅な削減が可能になります。

主な家電の節電方法とその節約効果を、下表にまとめました。

 

家電の種類 節約方法 年間の節約額
エアコン 外気温31℃のとき
設定温度を27℃から28℃へ変更
約940円
フィルターを月2回清掃 約990円
照明 白熱電球からLEDに変える 約2,883円
冷蔵庫 詰め込む量を半分にする 約1,360円
壁と適切な距離を置いて設置する 約1,400円
待機電力 家電のコンセントを抜く 約3,463円

 

例えば、エアコンは外気温が31℃のとき、設定温度を27℃から28℃に変更するだけで年間約940円の節約につながります。

さらに、見落としがちな「待機電力」も重要なポイントです。家庭の待機電力は、1世帯あたり平均で年間約228kWhに達するといわれています。使わない家電は主電源を切るだけで約33%、さらにコンセントを抜くと約49%の削減が期待でき、電気代を31円/kWhとすると、年間で約3,463円の節約につながります。

このように、一つひとつの家電では小さな節約に思えても、自宅にある家電すべての節約を心掛けることで、経済的な負担を大きく軽減できるでしょう。

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節電ポイントが貯まる場合がある

節電による経済的メリットは電気代の削減だけではありません。最近では、節電した量に応じてポイント還元を受けられる「節電ポイント制度」も注目されています。

これは、電力需要が高まる夏や冬に、利用者に対して節電を促す目的で一部の電力会社が実施している「節電キャンペーン・プログラム」の一環です。電力需要がピークを迎える時間帯に節電することで、電力会社からポイントやプレゼントが付与される仕組みとなっています。

付与されるポイントやプレゼントには以下のような種類があり、電力会社によって取り扱うポイント等の種類は異なります。

  • 楽天ポイント
  • Pontaポイント
  • dポイント
  • 電気料金の割引に使えるポイント
  • QUOカードPay など

これらのポイントは日常の買い物やサービスで利用できるため、節電しながらおトク感も味わえます。

ただし、節電キャンペーン・プログラムはすべての電力会社が実施しているわけではありません。契約中の電力会社が実施していない場合は、この機会に電力会社の見直しをしてみることもおすすめです。

例えば、idemitsuでんきでは、節電に応じて好きなポイントを選んで還元される「節電プログラム」を実施しています。ポイントは、楽天ポイント、Pontaポイント、dポイントからお好きなポイントを選択でき、さらにapollostationでの給油の際にも利用できます。日頃からポイント利用している方は、ぜひ活用してみてください。

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【環境・社会面】節電のメリット

節電は家計の節約だけでなく、環境保護や社会全体の安定した電力供給にも大きく貢献しています。

環境・社会面における節電のメリットとして、以下の2点をご紹介します。

  • 地球温暖化を抑制する
  • 電力不足による停電を防止する

地球温暖化を抑制する

地球温暖化の大きな原因の一つが、化石燃料と呼ばれる「石炭・石油・天然ガス(LNG)」の利用です。これらの燃料は、発電時に大量の二酸化炭素を排出します。

日本では再生可能エネルギーの導入が進んでいるものの、2023年度時点でも依然として化石燃料への依存度は8割以上と非常に高い水準にあります。50年前と比較すると、再生可能エネルギーの比率は増えましたが、発電の大部分を化石燃料に頼っている状況は変わっていません。

画像引用:経済産業省資源エネルギー庁「日本のエネルギー」

こうした背景からも、化石燃料の使用量を減らすことが地球温暖化の抑制につながると考えられています。

私たち一人ひとりが家庭でできる小さな節電や省エネ行動を心掛けることで、二酸化炭素の排出を抑え、地球温暖化の抑制に貢献できます。

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停電・電力不足を防げる

節電をすることで社会全体の電力供給が安定し、電力不足による停電を防ぐことができます。

電力業界では、安定した電力を供給しておくために「電力の予備率」を常に3%以上確保しておく必要があるとされています。予備率とは、電力需要に対して供給力の余裕がどの程度あるかを示す指標です。

電力の予備率が3%を下回ると、需要と供給が一致しないことで発電所の安全装置が作動し、電力の供給が止まる「ブラックアウト」を引き起こすおそれがあります。特に、夏の猛暑日や冬の厳寒期にはエアコンの使用が増えるため、電力消費が急増し、需給がひっ迫しやすいです。

なお、2024年度以降は、電力の予備率が9つのエリア(北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州)を一括りにした広域で1%を下回った場合、緊急速報メールが配信され、計画停電が実施される仕組みも導入されています。

画像引用:経済産業省資源エネルギー庁「2024年度以降の電力需給運用」

日頃から節電に取り組むことで、社会全体の電力供給の安定に貢献し、電力不足を未然に防ぎ、計画停電や大規模停電を回避することができます。社会全体の安定した電力供給は、私たち一人ひとりの節電意識によっても支えられているといえるでしょう。

【生活・健康面】節電のメリット

節電は経済的・環境的なメリットだけでなく、私たちの健康や生活の質向上にも大きく関わります。生活・健康面での節電のメリットは、以下の2点です。

  • エアコンによる体調不良が治る
  • 冷蔵庫の節電は食品ロスの回避につながる

続いて、これらのメリットについて見ていきましょう。

エアコンによる体調不良が治る

夏の暑い時期にはエアコンが欠かせませんが、冷やし過ぎは体調不良の原因となります。特に「冷房病」と呼ばれる症状は、冷えた部屋に長時間いることで体が必要以上に冷えてしまうことが主な原因とされています。冷え過ぎた環境では、血管の収縮による血流悪化が懸念されます。その結果、自律神経の乱れや冷え性を引き起こしかねません。

また、冷房の冷たい風は、肌の水分を奪いやすいという特徴もあります。特に、気温の高い屋外から涼しい室内に入ると、肌の水分は一気に蒸発します。発汗と蒸発の繰り返しによって、肌が乾燥しやすくなり、乾燥肌の原因となることがあります。

適切な室温管理や風量の調整、タイマー機能の活用などで節電を意識することが、体調不良や肌トラブルの予防にもつながるでしょう。

冷蔵庫の節電は食品ロスの回避につながる

冷蔵庫の節電を意識することは、電気代を抑えられるだけでなく、食品ロスの削減や無駄な出費の防止にも効果的です。

冷蔵庫は庫内全体に冷気を行き渡らせるため、詰め込みすぎると冷却効率が下がり、余計な電力を消費してしまいます。特に、1週間分の食材をまとめ買いする家庭では、必要以上に購入してしまったり、冷蔵庫への詰め込み過ぎにより賞味期限切れを見逃したりすることも少なくありません。

実際、令和4年度の日本における食品ロスは年間472万トンにのぼり、国民一人あたりで約38キログラムの食べ物が無駄にされている計算になります。この中には、冷蔵庫内で忘れられたまま賞味期限切れとなってしまった食品も含まれているでしょう。

節電を意識しながら冷蔵庫の整理整頓を心がけることで、食材の使い忘れを防ぎ、必要なものだけを計画的に購入できるようになります。

節電することの注意点はある?

節電には多くのメリットがありますが、方法を間違えるとリスクが生じることもあります。

節電による注意点として、以下のようなものが挙げられます。

  • 使用できる電気を制限しすぎることで、生活の質が低下する
  • 我慢のしすぎで体調不良を引き起こす

節電を意識しすぎるあまり、夏の熱帯夜に眠れず仕事や学業のパフォーマンスが下がるなど、生活に支障をきたす可能性があります。また、暑さを我慢しすぎると熱中症を引き起こしかねません。節電した結果、医療費がかかってしまっては本末転倒です。

実際、令和6年5月から9月に熱中症で救急搬送された人数は、9万7,578人と非常に多く、深刻な問題となっています。特に、熱中症は自宅での発症が多いことからも、体調を考慮しつつ無理のない範囲での節電が必要です。

電気代を節約するならidemitsuでんきへ!

節電は電気代の節約になるだけでなく、節電ポイントが貯まったり、電力需給の安定によって計画停電を回避できたりと、経済面・環境面・健康面で多くのメリットがあります。さらに、夏場の冷房による体調不良の改善にも効果が期待できるでしょう。

ただし、節電を意識しすぎて熱中症を引き起こすケースも少なくありません。無理なく電気代の負担を軽減したいなら、節電とともに電力会社の見直しを検討することもおすすめです。

idemitsuでんきでは、電気代の軽減に加え、節電に応じてポイントが還元される節電プログラムを実施しています。物価高騰している今こそ、ぜひ電気代の見直しとポイント活用により家計の助けにしてみてはいかがでしょうか。

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