電気自動車(EV)を自宅で充電する方法・補助金は出るの?


電気自動車(EV)の普及が進むなか、国内の充電インフラ整備も拡充しつつあります。とはいえ、外出先の充電スポットに頼りきった状態は利便性や費用面で不安を感じやすく、自宅に充電設備を導入していると、EVを使わないときに充電しておけるので安心です。

自宅で手軽に充電ができるようになれば、より快適で経済的なEVライフを送れます。充電設備にもいくつかの種類があり、コストも様々です。

本記事では、EVを自宅充電するメリット・デメリット、必要になる充電設備や導入費用の相場を解説します。

電気自動車(EV)の自宅充電のメリット


電気自動車(EV)は、あえて外出先の充電スポットを探して移動せずとも、専用の設備を導入すれば自宅で充電が可能です。自宅に充電設備を導入する場合、次のようなメリットを期待できます。

  • 充電料金が安い
  • クルマを使わない時間を有効活用して充電できる
  • 順番待ちの心配がない
  • 補助金制度が使える場合もある
外部の充電スポットを利用し続ける方法と比べて、家計への負担を抑えやすく、時間・場所の制約もなくなるのが自宅充電の魅力です。

充電料金が安い

自宅に電気自動車の充電設備がある場合、日々の充電料金を安く抑えやすくなります。公共の場所に設置された充電スポットで電気自動車を充電する際は、利用時間やプランに応じて料金が発生するのが一般的です。ショッピングセンターなどの一部施設だと、無料で充電できる場合もありますが、利用場所・時間帯によっては料金が高めに設定されているケースも珍しくありません。

自宅での充電は、時間帯別料金の契約であれば電気料金単価が安い時間に充電したり、EVユーザー限定の電力メニューや付帯サービスを選択したりすることで、さらに抑えることが可能です。

クルマを使わない時間を有効活用して充電できる

電車通勤の場合は日中に、EV通勤の場合は深夜など、クルマを使わない時間を有効活用して充電すれば、「電気自動車の充電が切れかかっているにも関わらず、外部の充電スポットへ移動しなければならない」といった事態に慌てる心配もありません。夜間電力を利用している家庭では特に、より安く効率的な充電ができるでしょう。

また、外部の充電スポットでは、充電が完了したら車を移動させなければならず、いつ満充電になるのかを気にして行動する必要があります。自宅充電はこうした時間的な制約がなく、ライフスタイルに合わせたタイミングで利用できるのがメリットです。

順番待ちの心配がない

外部の充電スポットを利用する場合、時間帯やシーズンによっては混雑しやすく、順番を待たなければならないケースもあります。お出かけ先での充電で、想定外の待ち時間が発生してしまうと、そのあとのスケジュールにも影響が出るでしょう。

自宅に充電設備があれば、外出前に充電を完了させておけるため、順番待ちによる時間のロスを回避できます。ほかの利用者が待っているのを気にして、焦りながら車を移動させるといったプレッシャーもありません。

補助金制度が使える場合もある

電気自動車の充電設備の導入に対して、補助金制度を用意している地方自治体も存在します。法人やマンション管理団体・駐車場運営会社向けの制度が多いものの、自治体によっては個人宅を対象としている場合もあるため、最新の情報をリサーチしてみてください。

一般社団法人次世代自動車復興センターのホームページから、電気自動車の充電設備に関する地方自治体の補助金・助成金制度を確認できます。お住まいの地域に、個人宅で利用できる制度があれば、設備導入にかかる経済的な負担を抑えやすくなるでしょう。

参考リンク:一般社団法人次世代自動車復興センター

電気自動車(EV)の自宅充電のデメリット


自宅充電の設備を整えることで、より快適なEVライフの実現に近づきます。一方、外での充電と比較して、以下のようなデメリットもあります。

  • 急速充電と比較した場合、時間がかかる
  • 最初に設置費用がかかる
前述のメリットを併せ、EVの利用頻度やご自宅の環境に応じ、自宅に充電設備を整えるかどうかを判断すると良いでしょう。

急速充電と比較した場合、時間がかかる

自宅に導入できる電気自動車の充電設備は、「普通充電」です。

公共施設や高速道路のPA・SA、サービスステーションに多く設置されている急速充電と比べて時間がかかります。 例えば、日産リーフ(バッテリー容量40kWh)を急速充電器で30分充電すると、バッテリーの6割程度を充電することができますが、ご自宅のコンセント充電の場合、バッテリーの約6割を充電するためには約8時間の充電時間が必要です*。

ご自宅におクルマが停まっている時間が非常に限られているご家庭の場合、ご自宅での充電では間に合わなくなることも考えられます。

* 急速充電は50kW出力の場合。車種、バッテリーの残量や温度等により充電時間は異なります。

最初に設置費用がかかる

電気自動車の充電設備を整えるには、もともとEVコンセント(電気自動車の充電専用コンセント)などがある家庭を除き、設備本体の費用に加えて施工費用などが発生します。通常のコンセントに電気自動車の充電ケーブルを接続してしまうと、大きな電流が通電したときに発火する恐れがあり危険です。

EVコンセントをはじめとした専用設備を新たに設置する場合、ある程度の初期費用を確保しておかなければなりません。自宅の状況や希望する充電設備に応じて、最適な工事内容は違ってくるため、信頼できる施工業者やカーディーラーに相談するとよいでしょう。

電気自動車(EV)の家での充電に必要な設備・費用相場

上記でも触れたとおり、電気自動車を自宅で充電するには専用の設備が必要です。充電設備は大きく以下3タイプに分類でき、それぞれ特徴や費用感が異なります。

  • コンセントタイプ
  • スタンドタイプ
  • V2H機器
各タイプの違いをふまえて、家庭に合った充電設備を検討しましょう。

コンセントタイプ

コンセントタイプの充電器は、戸建て住宅の外壁などに設置でき、電気自動車が搭載する充電ケーブルを使ってプラグを差し込めば簡単に充電を行えます。自宅充電用のEVコンセントは、100Vもしくは200Vの主に2種類です。使い勝手に優れており、設置条件に合う場合には工事費用を抑えつつ導入できます。

費用相場は10万円程度です。

スタンドタイプ

公共施設や商業施設などでよく目にするスタンドタイプの充電器には、個人宅用の商品もあります。自宅の外壁と駐車場のあいだに距離があり、コンセントタイプの設置が難しい場合、スタンドタイプが有力な選択肢となるでしょう。スタンドタイプのなかでも、車載の充電ケーブルを使用できるコンセントタイプや充電器本体にケーブルが附属したタイプなどを選べます。

比較的自由に設置場所を決められるほか、デザイン性が高い商品もあるため、住まいの外観を損ねにくいのが特徴です。複数の電気自動車を同時に充電できるタイプも存在します。

費用相場は20万円〜を見ておきましょう。

V2H機器

V2H(Vehicle to Home)とは、自宅と電気自動車の双方向での充電・給電を可能にするシステムを指します。V2H機器を設置すれば、電気自動車に搭載されたバッテリーの電気を家庭内でも使用できるようになり、災害時など万が一の停電に備えられるのがメリットです。

さらにV2H機器は、電気自動車の充電にかかる時間も短縮できる場合があります。コンセントタイプやスタンドタイプと比べると、初期費用は高くなります。

V2H機器の費用相場は、150万円~となります。

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自宅で電気自動車を充電するには、専用設備が必要になり、導入にあたっては初期費用がかかります。ただし、お住まいの自治体で補助金制度を利用できる場合、費用の負担を抑えられる可能性があるでしょう。また、外部の充電スポットを使い続ける生活と比べて、充電料金の節約をめざしやすくなるのが自宅充電の大きなメリットです。

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