一人暮らしで夏の電気代は?電気代が高くなる理由と節約方法を紹介

昨今、円安や世界情勢に起因する燃料費の高騰から、「一人暮らしの夏の電気代が高くなった」と感じている方も多いのではないでしょうか。

夏場はエアコンの使用頻度や冷蔵庫に入れる食料品が増えるため、電気代も高くなりがちです。生活習慣や使い方の工夫、電気料金を見直すことで負担が軽減できるかもしれません。

本記事では、一人暮らしの夏の電気代の平均金額や高くなる理由、節約方法について詳しく解説します。

一人暮らしの夏の平均電気代は?

総務省の家計調査によると、過去5年間(2020年~2024年)の一人暮らしにおける夏(7~9月)の電気代は、以下の通りです。

年度 平均電気代(1ヵ月あたり)
2020年 5,330円
2021年 5,131円
2022年 6,418円
2023年 5,842円
2024年 6,771円

※総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年」をもとに作成

2020年以降、新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えたこともあり、電気代は5年で1,441円高くなっています。

また、夏の気温も年々上昇しており、夏場はエアコンが欠かせないという方も多いでしょう。エアコンは熱中症対策として欠かせない電化製品ですが、家庭内でもっとも電力を消費する家電の一つでもあります。そのため、電気代を抑えるには、エアコンの使い方を工夫すると効果的です。

一人暮らしの電気代の平均は?月別・エリア別の金額や見直し方法を紹介

【地域別】一人暮らしの夏の電気代

夏のエアコン使用率や使用時間は、気温や環境によって異なるため、地域ごとの電気代にも違いが見られます。

2024年7~9月における地域別の平均電気代は、以下の通りです。

地域 平均電気代
北海道・東北地方 6,459円
関東地方 6,137円
北陸・東海地方 7,700円
近畿地方 6,652円
中国・四国地方 7,286円
九州・沖縄地方 6,896円

※総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2024年」をもとに作成

夏の電気代がもっとも高いのは、北陸・東海地方で、月平均7,700円となっています。中国・四国地方も月7,000円を超えており、一人暮らしの方にとっての電気代の負担は、決して軽くはありません。

地域ごとの電気代の違いは、気温の上昇しやすさや、契約している電力会社の料金設定が影響していると考えられます。

一人暮らしの夏の電気代が高くなる理由は?

ここまで、一人暮らしの平均電気代をご紹介しました。それでは、なぜ一人暮らしの電気代は夏に特に高くなってしまうのでしょうか。

主な原因として、以下の4つが挙げられます。

  • エアコンの設定温度が低すぎる
  • テレワークなどで在宅時間が長い
  • 消費電力の多い家電を使用している
  • 電気代が高い時間帯に電気を多く使用している

ここでは、それぞれの要因について詳しく見ていきましょう。

エアコンの設定温度が低すぎる

一人暮らしの夏の電気代が高くなる要因として、エアコンの設定温度が低すぎることが考えられます。エアコンは、外気温と設定温度との差が大きいほど消費電力が増えるため、設定温度が低すぎると電気代がかさみます。

例えば、ワンルームの部屋でエアコンを20℃に設定したまま使用すると、フル稼働する時間が長くなり、電気代が高くなってしまいます。環境省では、夏の室内温度として28℃を推奨しており、設定温度を1℃上げるだけで年間約940円の節約につながるとされています。

一人暮らしの夏の電気代を抑えるためには、自動運転機能などを活用し、環境省の推奨温度である室温28度も参考に、健康に影響を及ぼさない温度に保つことが大切です。

テレワークなどで在宅時間が長い

夏場にテレワークなどで在宅時間が長くなると、エアコンの稼働時間が増え、それに伴い電気代も上昇します。特に、電気代を抑えようと頻繁にエアコンのオン・オフを繰り返すと、再稼働時に多くの電力を消費するため、かえって電気代が高くなることがあります。

また、テレワークで長時間自宅にいる場合、パソコンや照明器具の使用頻度が増え、電力消費も多くなります。特に、パソコンやテレビは、電源を切っていても待機電力を消費するため、電気代を抑えるにはほかの電化製品の使い方から見直すことが重要です。

消費電力の多い家電を使用している

一人暮らしの夏の電気代が高くなる要因として、エアコン以外にも電力消費の多い家電を使用していることが影響している場合があります。

夏場によく使う家電のなかで、消費電力が多いものは以下の通りです。

  • 冷蔵庫
  • 照明器具
  • 給湯器
  • 温水洗浄便座
  • テレビ

冷蔵庫を頻繁に開閉したり、見ていないテレビをつけっぱなしにしたりすると、無駄な電力を消費し、電気代が高くなってしまいます。

また、実家で使っていた家電をそのまま使用するなど、古い家電を使用していると、省エネ性能が低いため、電気代がかさむ原因になります。

最新の家電は、10年前のモデルと比べて大幅に省エネ性能が向上しており、電気代の節約につながります。家電の種類ごとの省エネ効果は、以下の通りです。

家電の種類 最新機種と10年前のモデルを比較した省エネ効果
冷蔵庫 約28~35%の節電
照明器具 約86%の節電(LED使用時)
エアコン 約15%の節電
温水洗浄便座 約8%の節電

参考:機器の買換で省エネ節約

最新の省エネ家電に買い替えると、一時的な出費はかかりますが、性能が向上し、長期的に見ると電気代の節約につながるため、検討してみると良いでしょう。

エアコンつけっぱなしの方が電気代は安くなる?夏・冬で比較

電気代が高い時間帯に電気を多く使用している

電力会社の契約プランが、ライフスタイルや生活環境に合っていない場合は、電気代が割高になることがあります。電力会社によって料金プランは異なりますが、主な契約プランには以下のようなものがあります。

  • 一般的なプラン:使用量に応じて料金単価が上がる
  • 季節別のプラン:例えば、夏の料金単価が高く、他の季節が安い
  • オール電化向けプラン:昼間の料金単価が高く、夜間が安い
  • 市場価格連動型プラン:電力の市場価格に連動して単価が変動するプラン

例えば、夜間にエアコンをつけっぱなしにする人は夜間が安価なプラン、平日日中に在宅勤務をしている人は一般的なプランなど、ライフスタイルに合った契約を選ぶことで、電気代を抑えられます。オール電化住宅にお住いの場合は、夜間にエコキュートを稼働して電気代を抑えられるオール電化プランの選択も効果的です。

また、契約しているアンペア数が過剰に高いと、基本料金が割高になるため、不要に高い契約になっていないか見直すことも重要です。

電気代が高くなる理由については、以下の記事で詳しく紹介しています。

電気代の節約をする方法とは?電気代を抑える方法・節約術について解説

一人暮らしの夏の電気代を節約する方法

一人暮らしで夏の電気代を節約するためには、家電の使い方や契約している電力プランを見直すことが大切です。具体的な節約方法は、以下の通りです。

  • エアコンのフィルター掃除は2週間に1回
  • 家電の使い方を見直してみる
  • 電力会社を切り替える

それぞれのポイントについて詳しく説明します。

エアコンのフィルター掃除は2週間に1回

エアコンの冷房効率を高めるためには、フィルター掃除を定期的に行うことが重要です。エアコンの冷房は、冷媒ガスを循環させて室内の熱を外に放出し、室内の温度を下げる仕組みですが、フィルターが汚れているとエアコンが必要以上に稼働してしまいます。


画像引用:環境省「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約」

エアコンのフィルターが汚れて目詰まりを起こすと、空気の吸い込みが悪くなり、エアコンがフル稼働しても部屋が十分に冷えず、無駄に電力を消費することになります。

一人暮らしでは、エアコンのフィルター掃除を後回しにしがちですが、電気代を節約するためには2週間に1回程度フィルターを水洗いし、ホコリや汚れをしっかり落とすと良いでしょう。エアコンのフィルター掃除は、冷房効果を最大限に発揮するためにも欠かせない作業ですので、忘れずに行うようにしましょう。

家電の使い方を見直してみる

一人暮らしでよく使う家電のなかでも、消費電力が多いものについて使用方法を見直すことも重要です。

夏場の電力消費が特に多い家電は、電力使用割合が高い順に、以下のようになっています。

  1. エアコン:34.2%
  2. 冷蔵庫:17.8%
  3. 照明:9.6%
  4. 給湯器:6.1%
  5. 炊飯器:6.5%
  6. 洗濯機や乾燥機:2.3%
  7. 温水洗浄便座:0.5%
  8. テレビやDVD:4.6%
  9. パソコンやルーター:1.0%
  10. 待機電力:6.0%
  11. その他:11.2%

※出典:省エネルギー政策について|経済産業省 資源エネルギー庁

エアコン、冷蔵庫、照明の使用が全体の61.6%を占めているため、電気代を節約するためにはこれらの使い方を見直すことが効果的です。

エアコン使用時は室内温度が上がりすぎないよう注意し、外出時は遮光カーテンを閉めると効果的です。また冷蔵庫の開閉は極力減らし、食材も入れすぎないようにすると良いでしょう。照明はLEDを使用し、不要なときはオフにするよう心掛けましょう。

電力会社を切り替える

電気代を抑えるために、電力会社を切り替える方法もおすすめです。各電力会社のプランによって料金が異なるため、現在の契約より安くなる電力会社に切り替えることで電気代の節約につながります。

例えば、東京電力とidemitsuでんきで比較した場合の電気料金の違いは、下表の通りです。

電気代の比較 東京電力 idemitsuでんき
プラン 従量電灯B Sプラン
基本料金 311.75円/10アンペア 311.75円/10アンペア
最初の120kWhまで 29.80/kWh 29.80/kWh
121kWh~300kWhまで 36.40kWh 34.76/kWh
301kWh~ 40.49kWh 37.10/kWh

仮に、一人暮らしで1ヵ月あたり350kWh使用した場合、使用電力量に対する電気料金は東京電力なら12,153円ですが、idemitsuでんきなら11,688円となり、1ヵ月あたり465円節約できます。特にエアコンなどの使用時間が多い方は電気の使用量が多くなるため、切り替えによる節約効果が大きくなります。

一人暮らしで継続的に節電することは簡単ではないため、電気代の単価が安くなる電力会社に切り替えることが、電気代の軽減につながりやすいといえるでしょう。

一人暮らしの夏の電気代を抑えるならidemitsuでんきへの切り替えがおすすめ

本記事では、一人暮らしの夏の電気代について、平均額や高くなる理由、効果的な節約方法をご紹介しました。夏場はエアコンや冷蔵庫の使用頻度も増えるため、生活習慣や使い方を見直すことが大切です。

もし、現在の電気代が高いと感じているなら、電力会社の切り替えを検討することもおすすめです。同じ電力消費でも、電力料金単価が安い電力会社やプランへ変更することで、簡単に節約できます。

121kWh以上の電力料金単価がおトクな「idemitsuでんき」への切り替えは、ウェブサイトから簡単にお申し込みが可能です。検針票(電気料金明細)とクレジットカードを用意すれば、最短約5分で完了します。

電力会社の切り替えによって電気代がどれくらい安くなるか、ぜひidemitsuでんきの電気代シミュレーションを利用して確認してみてください。日々の節電に加えて、電力会社の見直しで、一人暮らしの夏の電気代を賢く削減しましょう。

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