オール電化の電気代は4人家族で平均どれくらい?季節・地域別の電気代や電気代の節約方法を紹介

オール電化住宅にお住まいの方の中には、「4人家族の平均的な電気代はいくらだろう?」「ガスとの併用と比べて割高なのでは?」と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。実際の電気代は、季節や住んでいる地域によっても差が出るため、電気代の目安を把握しておくことで適切な節電対策につなげられます。

本記事では、オール電化住宅で暮らす4人家族の平均的な電気代について、季節や地域ごとの傾向を詳しく解説します。また、電気代が高くなる原因や効果的な節約方法もご紹介していますので、オール電化の電気代が高いと感じている方や、日々の光熱費を見直したい方はぜひ参考にしてください。

オール電化で暮らす4人家族の電気代平均額

オール電化の4人家族における電気代は、公式な統計はないものの、関西電力が2021年に公表したデータによると、月額平均は18,000円程度であると推測されます。

一方、ガス併用住宅の2021年における光熱費の内訳は、総務省統計局「家計調査 家計収支編(2021年)」によると、以下の通りです。

 

ガス併用住宅 ※1 オール電化住宅 ※2
電気代 ガス代 他の光熱費
11,376円 4,882円 754円 16,533円
合計 17,012円

※1 総務省統計局|e-Stat「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 用途分類(世帯人員別)」

※2 関西電力|個人のお客様 オール電化のご契約・ご相談「オール電化世帯人数別の電気代平均額」(2020年~2021年平均)

ガス併用住宅の場合、電気代・ガス代・その他の光熱費の合計は17,012円という結果でした。それに対してオール電化住宅では、ガスを使用しない分、電気代が16,533円となっており、光熱費全体としてはほぼ同等かやや割安といえる状況です。

しかし、これらのデータは2020年〜2021年の平均であり、近年の電気料金の値上がりを踏まえると、実際の負担額はさらに増加している可能性があります。

具体的に、総務省統計局「家計調査 家計収支編2024年」を参考に、2024年の4人家族の電気代・ガス代などを含めた光熱費を想定すると合計18,500円程になります。
これは2021年の17,012円と比較して約1.09倍の増加です。同じ倍率でオール電化住宅の電気代を予測すると18,020円程度になります。

ただし、これはあくまで想定値であり、実際の金額は居住地域や季節、家庭ごとの電気の使い方、使用している家電、契約している電力会社などの条件によって大きく変動します。光熱費を抑えるためには、まず自身の使用状況を把握した上で、適切な節電対策を講じることが大切です。

【夏・冬】オール電化で暮らす4人家族の電気代平均

オール電化住宅では、夏と冬に電気代が高額になりやすい傾向があります。これは、冷暖房の使用頻度が増えるためです。

以下の表は、オール電化に限定されたデータではないものの、ガス併用住宅と似た使用傾向があると想定した場合の、4人家族の季節ごとの光熱費を示しています。

 

季節 夏(2024年) 冬(2025年)
7月 8月 9月 12月 1月 2月
電気 10,949円 13,047円 14,996円 11,814円 15,056円 17,083円
ガス 4,120円 3,545円 3,146円 4,835円 6,861円 7,202円
他の光熱 171円 181円 85円 1,615円 1,929円 1,952円
合計 15,240円 16,773円 18,227円 18,264円 23,846円 26,237円
平均 16,747円 22,782円

 

季節 春(2024年) 秋(2024年)
3月 4月 5月 6月 10月 11月
電気 14,708円 13,473円 11,868円 10,210円 13,700円 11,334円
ガス 7,094円 6,831円 5,744円 4,863円 3,242円 3,815円
他の光熱 1,272円 714円 371円 310円 293円 723円
合計 23,074円 21,018円 17,893円 15,383円 17,235円 15,872円
平均 18,656円 16,053円

総務省統計局「家計調査 家計収支編2024年」をもとに作成

夏場は冷房の使用が増えることから、特に8月や9月の電気代が高くなる傾向がありますが、春や秋と比べて光熱費全体で見ると大きな差はありません。実際、夏の平均光熱費は16,747円で、秋の16,053円とほぼ同水準です。

これに対し、冬場は暖房や給湯にかかるエネルギーが増え、1月や2月の電気代は15,000円を超えています。さらに、ガス代やその他の光熱費を加えると、冬の平均光熱費は22,782円と年間でもっとも高くなっています。

オール電化でも同様に、夏よりも冬の電気代が高くなる傾向が見られると想定されます。特に寒冷地では、暖房の稼働時間が長くなり、電力使用量も大幅に増えるため、冬の光熱費対策が重要です。春や秋の比較的安定した気候を活かし、年間を通じてバランスの取れた節電を心がけるといいでしょう。

【地域別】オール電化で暮らす4人家族の電気代平均

オール電化住宅に住む4人家族の電気代は、地域によっても大きく異なります。これは、気候条件(寒冷地か温暖地か)や電力会社の料金プランの違いが影響するためです。

地域別に、4人家族の平均光熱費をまとめました。オール電化住宅を検討する際は、下表の合計を目安として、光熱費が下がるのかを確認してみましょう。

 

地域別 電気代平均 ガス代平均 他の光熱 合計
北海道地方 12,328円 5,013円 6,914円 24,255円
東北地方 14,258円 3,849円 4,100円 22,207円
関東地方 11,907円 5,201円 695円 17,803円
北陸地方 15,582円 4,114円 2,392円 22,088円
東海地方 11,832円 5,004円 904円 17,740円
近畿地方 10,845円 5,114円 557円 16,516円
中国地方 13,763円 3,741円 935円 18,439円
四国地方 12,557円 3,666円 971円 17,194円
九州地方 10,316円 3,752円 714円 14,782円
沖縄地方 12,152円 4,507円 453円 17,112円

総務省統計局「家計調査 家計収支編2024年」をもとに作成

北海道や東北、北陸などの寒さが厳しい地域では、暖房器具の使用頻度が高くなるため、光熱費も高くなる傾向があります。特に北海道では、電気代だけで12,000円を超えており、ガスやその他の光熱費を含めると24,000円以上になると見込まれます。

一方、九州や近畿地方など比較的温暖な地域では、暖房の使用頻度が少ない分、電気代の平均値も低めです。九州地方では電気代が約10,000円台に収まり、光熱費合計も約15,000円前後と全国的に見ても低水準です。

このように、電気代は地域による気候条件の影響が大きく、特に冬場の電力使用量が全体のコストに大きく関わってきます。オール電化住宅では地域ごとの傾向を把握することで、生活スタイルや契約プランを最適に見直しができるでしょう。

オール電化住宅の平均電気代は?世帯別・季節別の電気代と、電気代を抑える方法

オール電化・4人家族の電気代が高くなる原因

オール電化住宅で4人家族が暮らす場合、ガスを使っていたエネルギーを電気で賄うため一般的な家庭よりも電気代が高くなりやすいです。オール電化住宅でも電気代を抑えるためには、以下のような電気代が上がる原因を理解し、対策することが有効です。

  • 生活リズムが違う
  • 別々の部屋で電気を使用している
  • 古い家電を使っている
  • 契約アンペア数が適切でない

ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。

生活リズムが違う

4人家族でそれぞれ生活リズムが異なる場合、電気を使用する時間帯が分散し、結果的に電気代が高くなりやすいです。例えば、日中に在宅している家族と深夜に起きている家族が同居している場合、長時間電気を使用していることになります。

また、オール電化住宅では夜間の電気料金が割安である一方、日中は割高に設定されている料金プランも多く、日中の在宅率が高い家庭ほど割高な時間帯に電気を使う機会が増えます。在宅勤務が増えている昨今では、日中の電力使用が増えることにより、電気代が上昇するケースも少なくありません。

別々の部屋で電気を使用している

4人家族でそれぞれが自室を持ち、個別に過ごす時間が長い場合、部屋ごとにエアコンや暖房器具などを使用するため、全体の電気代が高くなりやすいです。特に夏場はエアコンの使用率が高く、照明器具と共に電気使用量の上位を占めています。

さらに、冬場はエアコン加えてこたつや電気カーペット、パネルヒーターなど、複数の暖房器具を併用することも多く、それぞれの部屋で同時に使用することで電気代が跳ね上がります。家族全員がリビングなど共有スペースで過ごす場合と比べて、同じ時間でもより多くの電力が使われるため、結果として光熱費全体が上がってしまいます。

古い家電を使っている

古い家電製品は、最新の省エネモデルと比較して電気の消費量が多い傾向があります。特に10年以上前の家電を使用している場合、電力効率が著しく低下しており、同じ機能を果たすために多くの電力を必要とします。

以下は、経済産業省資源エネルギー庁のデータをもとにした、省エネ家電との比較です。

 

家電の種類 10年前 近年の省エネタイプ 買い替えたときの省エネ効果
冷蔵庫 370~410kWh 267kWh ▲約28~35%
照明器具 108kWh 15kWh ▲約86%
エアコン 903kWh 769kWh ▲約15%
温水洗浄便座 173kWh 160kWh ▲約8%

※参照:経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ型機器の現状」

物価上昇が続く中、買い替え費用を抑えたいと考える方も多いかもしれませんが、実は古い家電を使い続けることで毎月の電気代がかさみ、結果的にランニングコストが高くなることもあります。

特に4人家族の場合、家電は大型のタイプを使用することが多いため、電気代が高くなりやすいです。省エネ家電への買い替えは購入費用がかかるものの、長期的には家計の負担軽減につながるでしょう。

契約アンペア数が適切でない

契約アンペア数とは、一度に使用できる電力量の上限を意味します。エアコンや電子レンジ、IHクッキングヒーターなどを同時に使用した際にブレーカーが落ちるのは、契約しているアンペア数を超えてしまうことが原因です。オール電化住宅で4人家族が快適に生活するには、60アンペア以上の契約が一般的です。

しかし、必要以上に高いアンペア数で契約していると、その分基本料金が高くなり、使用していないのに無駄な電気代を払い続けることになります。逆に、アンペア数が不足していて何度もブレーカーが落ちてしまうと、効率的な電力利用ができません。そのため、生活スタイルに合ったアンペア数を契約することが大切です。

オール電化・4人家族の電気代を安くする方法

オール電化住宅に暮らす4人家族の場合、電気使用量が多くなりやすいですが、日々の暮らし方や家電の使い方、契約内容の見直しによって、無理なく電気代を節約することが可能です。

ここでは、オール電化で4人家族の電気代を安くする方法として、以下の6つをご紹介します。

  • 夜間電力を活用する
  • エコキュートを節電する
  • 家族で同じ空間で過ごす時間を増やす
  • 行動をまとめて電気を節約する
  • 省エネ家電に買い替える
  • 電力会社・料金プランを見直す

夜間電力を活用する

4人家族でオール電化住宅に暮らす場合、家電はできるだけ深夜に使うことをおすすめします。深夜は電気の需要が少ないため、オール電化住宅向けのプランでは、電気料金が安く設定されていることが多いためです。

エコキュートを含め、食器洗い洗浄機や洗濯機、炊飯器など予約できる家電は、深夜に稼働させることで電気代負担の軽減につながります。

なお、idemitsuでんきの「オール電化プラン」なら、深夜帯の電気代が安く設定されています。

例えば、中部電力エリアの場合は午後10時~翌朝午前8時までの時間料金単価が安価に設定されています。

エコキュートの稼働時間をこの時間に設定するとともに、他の家電についても夜間の使用を意識するだけで電気代の節約につながるでしょう。

 

夜間電気料金がおトクなオール電化プラン

エコキュートを節電する

エコキュートは、オール電化家庭の中でも電力消費量の多い設備の一つですが、使い方を工夫することで節電が可能です。特に4人以上の家族の場合、給湯の頻度や量が増えるため、節電意識が重要です。

エコキュートの節電方法として、以下のような工夫が挙げられます。

  • 「省エネモード」を上手に使う
  • お湯を多く使わない日は「昼間休止設定」
  • 旅行などで長時間不在にする場合は「沸き上げ休止設定」
  • お風呂の保温が不要なら「ふろ自動OFF」
  • 追い炊きを控えて「高温足し湯」を使う
  • お湯の使用履歴を見て無駄がないか振り返る

特に節電効果が高いのは「省エネモード」を活用することですが、お湯が不足し頻繁に再加熱が発生する場合は、あらかじめ多めに沸かしておくほうが効率的なケースもあります。

また、季節に応じて設定を変えることも効果的です。冬場は多めにお湯を沸かし、夏は省エネモードを活用するなど、エコキュートの特徴を把握しておくと、より効果的に電気代を削減できます。

家族で同じ空間で過ごす時間を増やす

家族それぞれが個室で過ごすと、その分だけエアコンや照明などの電力消費が重複し、電気代が上がってしまいます。家族ができるだけ同じ部屋で過ごすことで、電気代を抑えることが可能です。

具体的には、複数の部屋でエアコンや照明を同時に使用するよりも、一つの部屋に集まることで電気の使用を最小限に抑えられます。また、リビングなど、家族が集まりやすい空間を活用することで、冷暖房の効率も良くなり、無駄な電力消費を減らせるでしょう。

行動をまとめて電気を節約する

電気代の節約には、日々のちょっとした行動の見直しも効果的です。例えば、お風呂の使用時間をできるだけまとめることで、湯沸かしの回数や保温にかかる電気代を削減できます。

また、洗濯や食器洗いなどの家事も、なるべくまとめて行うことで運転回数が減り、結果的に電気代の節約につながるでしょう。家電を同時に多く使うと消費電力が上がるため、使用する時間帯を工夫しながら効率よく電気を使う意識も大切です。

省エネ家電に買い替える

もしも10年以上使用している古い家電がある場合、最新の省エネ家電に買い替えることで、節電効果が期待できます。特に家族人数が多い場合、冷蔵庫やエアコン、洗濯機などの大型家電の電力消費量が大きくなるため、省エネ性能の高い製品への切り替えは有効です。

また、子どもが独立して使用頻度や必要な容量が変わった場合は、ひとまわり小さな家電に買い替えることもおすすめです。家電量販店の決算期や製品のモデルチェンジ前のセールなどにあわせて購入することで、費用を抑えられます。

さらに、自治体によっては省エネ家電への買い替えに対して補助金制度を設けているところもあるため、地域の制度を確認して活用すると良いでしょう。

電力会社・料金プランを見直す

4人家族のオール電化住宅で節電するなら、電力会社や料金プランを見直すことも効果的です。2016年の電力自由化以降、各社が多様な料金プランを提供しており、オール電化に特化したプランを選ぶことで、家計への負担を減らすことができます。

特に4人家族オール電化世帯では使用電力量が多いため、電気単価が少しでも安くなれば、その分節約効果も大きくなります。料金プランを変更するだけで毎月数千円の差が出ることも珍しくありません。

中でもおすすめなのが「idemitsuでんき」です。idemitsuでんきでは、オール電化に特化したプランを提供しており、深夜の電気料金が安くなるほか、「継続利用ポイント」、「節電ポイント」や車の給油代がおトクになるオプションもあります。

日々の生活でポイントを活用している人、車を保有している家庭にとってもおトクな内容となっており、電気代を抑えたいご家庭に特におすすめです。

 

夜間電気料金がおトクなオール電化プラン

idemitsuでんきでオール電化の電気代をおトクに

4人家族でオール電化に暮らす場合、ガス代がかからないとはいえ、ガス併用家庭と同程度の光熱費がかかることもあります。ただし、オール電化の特性を生かした使い方や節電の工夫を取り入れることで、光熱費の負担を軽減することが可能です。

特に重要なのは、自分たちの生活スタイルに合った電気料金プランを選ぶことです。しかし、実際には料金設定が生活リズムに適していないケースや、高い電力量単価のプランと契約しているケースも少なくありません。

もしも4人家族でオール電化の電気代が平均より高く感じられる場合は、電力会社や契約プランの見直しを検討する価値があるでしょう。

idemitsuでんきでは、市場価格調整単価を導入していないため、電気代が急騰するリスクが少なく、安心して利用できることが特徴です。さらに、深夜の電気料金が割安になるオール電化プランでは、地域の電力会社より基本料金を安価に設定しています。

オール電化の電気代を押さえたいと考えているご家庭は、idemitsuでんきの「オール電化プラン」を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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