オール電化住宅の平均電気代は?世帯別・季節別の電気代と、電気代を抑える方法

オール電化住宅は、家庭内のエネルギーをすべて電気でまかなう住宅です。火を使用しないことで、安全性が高い住環境を実現できるほか、電気とガスの基本料金を一本化できる点などから普及が拡大しています。

一方で、生活のエネルギー全般を電気に依存することから、一般の住宅よりも電気代が高くなるのではないかと懸念する方や、また、現在オール電化住宅にお住まいの方の中には、電気代をさらに節約したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。

本記事では、オール電化住宅の電気代について、世帯別・季節別の平均値や、電気代を節約する具体的な方法について詳しく解説します。

オール電化住宅の電気代はいくらかかるの?

オール電化住宅の電気代は、世帯構成や季節によって変動します。ここでは、世帯別と季節別の平均電気代を見ていきましょう。電気代の実態を把握することで、自宅の電気代が平均と比較しやすくなります。

世帯別の平均電気代

オール電化住宅とガスを併用している住宅の、2023年の世帯構成別の月平均光熱費は、以下の表の通りです。

 

オール電化住宅の光熱費

(電気代のみ)※1

ガス併用住宅の光熱費

(電気代+ガス代+その他光熱費)※2

1人暮らし

10,777円

10,805円

2人暮らし

13,406円

17,377円

3人暮らし

14,835円

19,716円

4人暮らし

16,533円

19,613円

※1 出典:オール電化世帯人数別の電気代平均額|オール電化|関西電力 個人のお客さま
※2 出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 2023年 世帯人員・世帯主の年齢階級別」
※料金実績には、電気・ガス料金支援による補助額が含まれている場合があります

オール電化住宅ではガスを使用しないため、光熱費は電気代のみです。一方、ガス併用住宅では電気代とガス代、その他の光熱費も含まれます。

1人暮らしの場合、オール電化住宅とガス併用住宅の電気代に大きな差はありませんが、2人暮らし以上になるとオール電化住宅の方が月々の光熱費が安くなる傾向があります。

季節別の平均電気代

季節によっても電気代は変動します。ここでは総務省の家計調査をもとに、2人以上の世帯を例に季節ごとの電気代をみていきましょう。

 

 

季節

電気代

ガス代

2024年

1〜3月

13,265円

6,339円

4〜6月

11,125円

5,426円

7〜9月

11,984円

3,446円

10〜12月

データ未公表

データ未公表

2023年

1〜3月

17,723円

8,051円

4〜6月

11,354円

5,766円

7〜9月

9,885円

3,352円

10〜12月

10,099

3,667円

2022年

1〜3月

14,847

6,875円

4〜6月

11,911

5,828円

7〜9月

11,662

3,704円

10〜12月

12,293

4,522円

2021年

1〜3月

12,642

6,049円

4〜6月

9,609

5,083円

7〜9月

9,419

3,448円

10〜12月

9,597

4,013円

※2025年1月20日調査
※出典:家計調査 家計収支編 二人以上の世帯用途分類 001 用途分類(総数) | 統計表・グラフ表示
※料金実績には、電気・ガス料金支援による補助額が含まれている場合があります

このデータから、特に1〜3月の冬季の電気代が高くなっていることが分かります。これは、冬場は暖房機器の使用が増えることや、日照時間が短くなり照明を使用する時間が多く長くなることが主な要因です。

なお、同調査はオール電化住宅に限定されたものではないものの、同様の傾向がオール電化住宅でも見られると想定できます。

オール電化住宅の電気代を抑える方法

オール電化住宅では、さまざまな工夫によって電気代を抑えることが可能です。日々の生活に取り入れやすい方法から始めることで、効率的に節電を実現できます。

オール電化住宅の電気代を抑える主な方法は、以下の通りです。

  • エコキュートの機能を活用する
  • 家電製品の使い方を見直す
  • 断熱対策を施す
  • 契約アンペア数を見直す
  • 夜間に家電を使用する
  • 電力会社や料金プランを見直す

一つずつ解説します。

エコキュートの機能を活用する

電気代を効果的に抑える方法として、オール電化住宅のエコキュート機能を活用することが挙げられます。エコキュートとは、ヒートポンプ技術を活用し、空気中の熱を効率的に利用してお湯を作る家庭用給湯システムです。

通常、エコキュートは1日に使うお湯を電気料金が安い時間に沸かして溜めておく設定にすることで電気代を抑えることができます。ただし、冬季などお湯を多く使用する時期は、お湯が不足すると追加で沸き増しが必要になり、電気料金が高い時間帯に稼働することがあるためさらなる電力消費に注意しましょう。

これを回避するため、電気代が安い時間帯にあらかじめ多めにお湯を沸かす設定にしておいたり、電気料金が高い時間には湯量が下がっても沸き上げをしない「ピークカット機能」を活用したりすることで、高い電気料金での沸き上げを抑えられます。

家電製品の使い方を見直す

エコキュート以外の家電製品も、使い方を工夫することで電気代を節約できます。特に、年間電力消費量の大きいエアコンや冷蔵庫の使用方法を見直すことが重要です。エアコンと冷蔵庫の節電方法は、それぞれ以下の通りです。

【エアコンの節電方法】

  • 自動運転機能を活用する
  • 2週間に1度フィルターを掃除する
  • 夏は28℃、冬は20℃の室温を目安に設定温度を調整する

環境省によると、エアコンの設定温度を1℃緩和することで、冷房時には約13%、暖房時には約10%の消費電力削減が可能とされています。

【冷蔵庫の節電方法】

  • ドアの開閉を最小限にする
  • 壁と冷蔵庫の間に適切な隙間を確保する
  • 設定温度を調整する

また、省エネ性能の高い、新しい家電に買い替えるのもおすすめです。消費電力の削減に加え、便利な機能を利用できるメリットがあります。

断熱対策を施す

住宅の断熱対策を行うことで、冷暖房による電力消費を抑え、電気代の削減につながります。特に、熱の出入りが大きい窓などの開口部の断熱性を高めることが効果的です。

住宅の断熱性を高める方法として、以下が挙げられます。

  • 断熱性の高い窓に交換する(複層ガラスを使用し、熱を通しにくくする)
  • 窓サッシの素材をアルミ製ではなく、木製や樹脂製に変更する
  • 断熱シートを窓に貼る
  • 断熱カーテンに交換する

これらの対策を実践することで、快適な住環境を実現しながら電力消費を削減できます。

契約アンペア数を見直す

契約アンペア数を見直すことも、電気代を抑える方法の一つです。

世帯別の契約アンペア数の目安は、以下の通りです。

世帯

契約アンペア数

1人暮らし

20〜30A

2人暮らし

20〜50A

3人・4人暮らし

40〜50A

5人暮らし以上

60A

使用している家電製品のアンペア数を確認し、必要なアンペア数を計算すると良いでしょう。

主な電化製品のアンペア数の目安を、下表にまとめました。

電化製品

アンペア数の目安

インバーターエアコン

冷房:約5.8A

暖房:約6.6A

冷蔵庫(450L

約2.5A

テレビ

液晶42型:約2.1A

プラズマ42型:約4.9A

掃除機

弱:約2A

強:約10A

アイロン

約14A

ヘアードライヤー

約12A

ドラム式洗濯乾燥機

洗濯時:約2A

乾燥機:約13A

出典:東京電力エナジーパートナー「主な電気機器のアンペアの目安

各家電の同時使用も考慮したうえで、契約アンペア数を見直して電気代を節約しましょう。

夜間に家電を使用する

最近では、時間帯に応じて電気料金が変動するプランを提供している電力会社が増えており、特にオール電化住宅向けのプランでは、夜間の電気料金が割安に設定されていることが一般的です。

一方で、日中の電気料金が通常のプランより高めに設定されているケースもあり、昼間よりも夜間に電気を使用した方が電気代の削減につながります。 そのため、オール電化住宅向けのプランを選択した場合、エコキュート・洗濯機・食洗機・炊飯器などの家電は、できる範囲で夜間に使用することで電気代を抑えられます。

電力会社や料金プランを見直す

日々の工夫だけでなく、さらに電気代を抑えたい場合は、電力会社や料金プランを見直すことが効果的です。 地域の電力会社以外にもオール電化住宅向けのプランを提供している電力会社があり、乗り換えることで電気代の負担を軽減できる場合があります。

例えば、idemitsuでんきでは、「オール電化プラン」を提供しており、夜間の電力量料金を割安に設定しています。また、地域の電力会社が提供するオール電化プランから切り替えることで、毎月の基本料金を削減できる場合もあります。夜間にエコキュート等を使用するライフスタイルはそのままに、電気料金の削減につながる可能性があります。

例えば、「東京電力スマートライフLプラン」からidemitsuでんきの「オール電化プラン」に乗り換えた場合、基本料金が毎月110円安くなります。

idemitsuでんきに乗り換えることで電気代がどのくらいおトクになるのか、詳しく確認したい方は、料金シミュレーションを行ってみましょう。

また、idemitsuでんきには、ガソリン・軽油が2円/ℓ(上限100ℓ/月)引きになるクルマ特割*や、1年ごとに500ポイント、節電やアンケートでもポイントがたまるポイントプログラムも提供されており、電気料金以外のおトクも魅力です。

*車が電気自動車の場合、電気料金が毎月200円引きとなります。

オール電化住宅の電気代についてよくある質問

ここでは、オール電化住宅の電気代について、よくある質問をQ&A形式で解説します。

オール電化住宅でオール電化向け電力プランを使っているのに電気代が高い原因は何ですか?

オール電化住宅で電気代が高いと感じられる場合、以下の原因が考えられます。

  • 光熱費がすべて電気代になるため

オール電化住宅ではガスなどの代わりに電気を使用するため、従来の光熱費に加えたすべてのエネルギーコストが電気代に反映され、高く感じることがあります。

  • 昼間の時間帯に電気を多く使用しているため

オール電化住宅向けのプランでは夜間の電気料金は安い一方で、日中の電気料金は高めに設定されていることが多いです。日中に電気を多く使用しているために電気代が高くなっている可能性があります。

  • 古い機器を使用している

省エネ性能が低い古い機器を使っていると、多くの電力を消費する可能性があります。

夜間の電気料金が安価なプランに加入していて日中の電気使用量が多いと感じる場合は、夜間に電力を使うよう心がけると節約につながります。また、省エネ性能の高いエコキュートやエアコンなどに買い替えることで、電気代を抑えられる可能性があります。

オール電化住宅の電気代で一番かかるものは何ですか?

令和3年度の環境省の調査によると、世帯当たりの年間電力消費量が多い機器は、1位エアコン、2位冷蔵庫、3位テレビ、4位パソコン、5位テレビレコーダーとなっています。

特に、エアコンと冷蔵庫の電力消費の割合が多いため、これらの節電を意識することで、電気代の削減が期待できるでしょう。

出典:令和3年度 家庭部門の CO2 排出実態統計調査事業委託業務 (令和3年度調査分の実施等) 報告書

エアコンは自動運転機能の活用や、フィルターを定期的に掃除することで節電につながります。 冷蔵庫は開閉する回数を減らし、壁との適切な隙間を作ることで無駄な電力消費を抑えられます。

オール電化住宅の電気代が気になるならidemitsuでんき

オール電化住宅でも、日常の工夫によって電気代を効率的に削減することが可能です。まずは生活に取り入れやすい節電方法から始めることで、無理なくコストを抑えられるでしょう。

これらに加え、オール電化住宅の電気代を削減するうえで手軽に実施できる一つは、料金プランの見直しです。おすすめのプランとして、「idemitsuでんき オール電化プラン」が挙げられます。

このプランでは、夜間の電気料金が割安に設定されています。さらに地域の電力会社が提供するオール電化プランから乗り換える場合、毎月の基本料金を削減できる可能性があります。また、クルマ向けに特典がありますし、ポイントもたまります。オール電化住宅の電気を少しでもおトクに利用したい方は、このプランの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

idemitsuでんきへの乗り換えによる具体的な節約効果は、ご家庭ごとに異なるため、一度料金シミュレーションを行って、詳しい節約効果を確認してみてください。

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